住所入力を起点に、自治体サイトや公開GIS、PDFからの情報収集・整理をAIで行う構想です。効率化の説明とあわせて、対象範囲や確認責任など、実務上の注意点も整理します。
不動産取引で参照される「役所調査」は、自治体ごとにWebサイトや公開資料の置き方が異なり、確認項目も多岐にわたります。株式会社ParadisはPR TIMESの発表で、ネット上の公開情報をもとに役所調査項目を自動でまとめるとして「Aiスマート重説 役所調査AIエージェント」の事前登録受付を開始したとしています。同社はあわせて、重要事項説明書(重説)作成を支援する関連サービス「Ai-Smart重説」についても説明しています。
話題1:役所調査の自動化に向けた「事前登録」開始】
株式会社Paradisは「Aiスマート重説 役所調査AIエージェント」について、事前登録の受付を開始したと発表しました。同社は本サービスを「開発中」と説明しており、事前登録者には正式リリース時に優先して案内するとしています。一方で、発表内には正式リリース日、料金体系、事前登録の締切などは記載されていません(発表文面から確認できる範囲)。
同社の説明では、利用の起点は物件住所の入力で、AIが自治体の公式WebGIS・公開資料・PDFなどから必要情報を収集し、役所調査レポートを自動生成するとしています。自治体ごとに異なるサイト構成や資料形式をAIが解析し、統一フォーマットで整理するとも述べています。また、調査結果には参照元(自治体サイト、PDF、GISページなど)の根拠リンクや、PDF・スクリーンショットを自動付与するとしています。
収集対象の例として同社が挙げているのは、都市計画、用途地域、建ぺい率、容積率、地域・地区、日影規制、指定道路、道路種別、上水道・下水道・ガス・電気、ハザードマップ、埋蔵文化財などです。さらに同社は、国土交通省のデータではなく「自治体WEBサイトから直接リアルタイムで情報を取得する」と説明し、各情報の取得元と最終更新日(情報の更新日)も明記するとしています。

時間短縮については、同社が「従来数時間〜半日かかっていた調査業務」を、公開情報から取得可能な範囲で「最短1分」で作成可能にすると説明しています。ここでいう短縮効果は同社の説明であり、対象物件や自治体側の公開状況、ページ構成変更の有無など、前提条件に左右され得る点には留意が必要です。
誤解しやすい点:『公開情報から取得可能な範囲』と運用上の確認】
同社は「公開情報から取得可能な範囲」という条件を明示しています。役所調査では、自治体が公開していない資料がある、公開PDFが差し替えられる、WebGISの表示仕様が変わるなど、情報の取り出しやすさが一定ではないケースも想定されます。発表では根拠リンクやスクリーンショットの付与、取得元・更新日の明記に触れていますが、取得できない項目が出た場合の表示方法、誤りや読み違いが起きた場合の扱い、業務上の最終確認をどこまで人が担う設計かといった点は、発表文面だけでは判断できません。
話題2:関連サービスとしての「Ai-Smart重説」の位置づけ】
同社は今回の発表の中で、関連サービス「Ai-Smart重説」についても説明しています。登記簿・図面・管理規約・重要事項調査報告書などの各種ファイルをAIが読み取り、重要事項説明書(重説)を自動で作成するシステムであるとしています。また同社は、重説を「わずか10分で自動作成」し、「業務の標準化と90%以上の効率化を実現」すると述べています。
同社はさらに「日本初」と表現し、根拠として「自社調べ(2025年10月時点)。日本国内で、区分所有物件の売買における重説作成をAIにより自動化できるシステムは当社が初となります」と記載しています。これらはいずれも同社の主張であり、比較の範囲(調査対象のサービス群や定義)や検証方法は発表内では具体化されていません。

今後の対応範囲:全自治体対応の『予定』と現時点情報】
自治体対応について同社は、将来的には全自治体に対応する予定とし、事前登録時に対応希望自治体を入力すると優先的に対応すると明示しています。一方で、現時点で対応済みの自治体一覧や、対応拡大の順序・スケジュールは発表内に記載がありません。導入検討では、自社の商圏(自治体)での利用可否が実務に直結するため、正式リリース時の開示内容が重要になります。
※本発表の掲載画像について、本文には「画像はイメージです」との注記があります。
株式会社Paradisは、AIを活用した不動産DXソリューションの企画・開発・提供を事業内容とし、設立は2024年6月、所在地は東京都渋谷区円山町5番5号 Navi渋谷V3階、代表取締役兼CTOは雲和貴氏としています。今回の発表は事前登録開始の告知で、提供開始日や料金、精度検証、セキュリティ、誤りがあった場合の責任範囲などは発表内に明記がないため、実務での利用可否は追加情報(利用条件や運用設計の提示)を待って判断する形になりそうです。
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出典
- 原題:株式会社Paradis、ネット役所調査をAIで自動化する「Aiスマート重説 役所調査AIエージェント」の事前登録を開始 | 株式会社Paradisのプレスリリース
- URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000154950.html



